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大腸カメラ

大腸カメラとは

大腸カメラとは 大腸カメラ検査は、直腸から盲腸までの大腸全域の粘膜を直接観察し、ポリープや炎症、病変の形状を確認する検査です。組織を採取して生検を行うことで確定診断が可能です。また、がん化するリスクの高い大腸ポリープが発見された場合は、検査中に内視鏡で切除できます。早期の大腸がんや前がん病変の発見、正確な診断による適切な治療は、大腸がんの完治や予防に繋がります。

日本人の大腸がんが
増えている

がんの中でも最近急増しているのが肺がんと大腸がんです。中でもここ数十年で急増しているのが「大腸がん」です。
男性のがん死因別では肺がん、胃がんに次いで第3位。
女性の場合、乳がんや子宮がんが上位と思いがちですが、なんと第1位が「大腸がん」。
年間2万人以上の女性が大腸がんで亡くなっています。

一次予防と二次予防

一次予防と二次予防食事の欧米化に伴い、野菜を中心とした伝統的な和食が減り動物性脂肪を多く摂る食生活が発がんに関与していることは明らかです。
がんにならないような食事管理として、食物繊維の多い野菜をたっぷり摂ることや、ヨーグルトなどの乳酸菌も腸内環境改善に重要な役割を果たします。
また、二次予防として定期的な検診による早期発見が重要となります。大腸がんはゆっくりと進行するため、早期には自覚症状がほとんどありません。腹痛や明らかな血便といった進行がんの症状が出る前に、定期的な検診で早期発見をすることで、内視鏡的な切除法でがんを根治できることも可能な時代となっています

このような症状の方に
おすすめです

  • 肛門からの出血や血液が混じった便が出たことがある
  • 便秘や下痢をしている
  • 以前に比べ便が細くなった、排便しにくい感じがある
  • お腹の張りや腹痛を感じる
  • 貧血の症状がある
  • 突然、体重が減少した
  • ご家族に大腸がんになった方がいる
  • 人間ドックや健康診断の便潜血検査で陽性になった
  • 過去に大腸がんや大腸ポリープを治療したことがある

など

当クリニックの大腸カメラ検査の特徴

日本消化器内視鏡学会
専門医による丁寧で
正確な大腸カメラ検査

日本消化器内視鏡学会専門医による丁寧で正確な大腸カメラ検査当クリニックでは、日本消化器内視鏡学会認定の専門医が検査を担当します。豊富な知識と経験に基づいて、正確で安全な検査を行います。検査後のフォローアップも大切にしており、検査の結果についても、わかりやすく丁寧にご説明します。異常が見つかった時は、日本消化器病学会専門医、日本内科学会認定医でもある院長が、最適な治療プランをご提供いたします。

鎮静剤を用いた苦痛の
少ない大腸カメラ検査

鎮静剤を用いた苦痛の少ない大腸カメラ検査大腸カメラ検査に対して「苦痛がある」イメージを持たれている方も多いですが、鎮静剤を使うことで苦痛を最小限に軽減できます。鎮静剤により不安が和らぎ、ほとんど眠っているような状態で検査を受けることが可能です。「気づいたら検査が終わっていた」という方もいらっしゃいます。検査前の診察で下剤をお渡しし、翌日には検査が受けられます。院内での服用も可能(2025年5月以降から)ですので、気になる方はご相談ください。

炭酸ガス送気装置の使用

炭酸ガス送気装置の使用腸管を広げて観察するためにカメラから送気をしますが、当クリニックでは一般的に使用されている空気ではなく、吸収が速やかな炭酸ガスを使用することにより、お腹の張りを軽減するように努めています。

高性能システムによる
正確な内視鏡診断

高性能システムによる正確な内視鏡診断当クリニックはFUJIFILM社製LASEREO(レザリオ)です。シリーズ独自のBLI(Blue Laser Imaging)、LCI(Linked Color Imaging)といわれる画像強調観察を併用することで、通常の光では見つけにくかった腫瘍に特徴的な色調を拾い上げ、さらに腫瘍表面の微細な粘膜構造や血管構造を解析することで正確な診断をする工夫を行っています。

日帰りで大腸ポリープ
切除が可能

日帰りで大腸ポリープ切除が可能当クリニックは大腸ポリープの日帰り手術も実施しています。検査中に大腸ポリープが見つかった場合、切除可能なサイズであればその場で切除いたします。大腸がんは大腸ポリープを経てがん化するため、ポリープの段階で発見・切除することで、大腸がんの予防に役立ちます。

大腸カメラ検査で分かる病気

大腸がん

大腸がんは、女性のがん死亡原因で1位、男性では2位に位置し、増加傾向にあります。しかし、大腸がんの早期発見による生存率は96.6%と大変高くなっています。ところが、発見が遅れてリンパ節などに転移してしまった場合の生存率は、72.1%。さらに他の臓器に転移してしまった場合は、15.8%と低くなっていきます。このことからも、早期発見と早期治療の重要性がよくわかります。当クリニックでは、定期的な内視鏡検査の普及により大腸がんによる死亡率を大幅に減らせると考えています。リスクが高まる40歳を過ぎたら、一度内視鏡検査を受けることをおすすめします。

早期大腸がん

大腸がんは、進行するまで自覚症状がほとんどないため、早期発見には内視鏡検査が必要です。一般的な便潜血検査では進行がんを見逃すこともあるため、陰性でも定期的に内視鏡検査を受けることが大切です。

進行大腸がん

早期の大腸がんを放置すると、進行がんとなり、リンパ節や他の臓器に転移する可能性があります。その場合、入院手術や抗がん剤治療が必要になり、生活や仕事に大きな影響を及ぼすだけでなく、手遅れになることもあります。

大腸ポリープ

大腸ポリープは、大腸粘膜にできる腫瘍で、いくつかの種類があります。特に腺腫のポリープは大腸がんに進行する可能性が高いため、早期に切除することが将来の大腸がん予防に役立ちます。自覚症状がないため、内視鏡検査での発見が必須ですが、当クリニックでは大腸カメラ検査時に発見したポリープをその場で切除する日帰り手術を行っています。

大腸憩室症

大腸憩室症は、大腸の壁が袋状に膨らむ「憩室」ができる疾患です。通常は症状がありませんが、炎症や出血を起こすことがあり、憩室炎になると腹痛や下血が発生することがあります。食生活、特に動物性脂肪や加工肉の摂取が関係しており、食物繊維を多く摂ることで予防が可能です。憩室は自然に消えることはないため、定期的に内視鏡検査で経過を確認することが大切です。また、憩室がある人はポリープもできやすい傾向があるため、さらに注意が必要です。

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜に炎症を起こし、下痢や血便、腹痛などが続く病気です。症状が出る再燃期と、治まる寛解期を繰り返しますが、寛解期でも治療を続けることが重要です。原因は不明で難病指定されていますが、適切な治療で通常の生活を送ることが可能です。また、長期間炎症が続くと大腸がんのリスクが高まるため、定期的な内視鏡検査も必要です。

大腸カルチノイド

直腸カルチノイドは、がんに近い腫瘍で、大きさによって良性か悪性かにわかれ、治療が異なってきます。10mm以上になるとリンパ節や肝臓への転移リスクが高まります。早期発見には大腸カメラ検査が有効で、専門医による早期の切除が可能です。

直腸潰瘍

直腸潰瘍は肛門近くにできる潰瘍で、症状が出にくいですが、出血や貧血を引き起こすことがあります。高齢者や栄養不足の人に多く、原因はまだよく分かっていません。

大腸脂肪腫

大腸脂肪腫は、脂肪でできた腫瘍です。発生頻度は低いですが、大きくなると腸閉塞などを引き起こす可能性があります。定期的な内視鏡検査での経過観察が重要です。

大腸メラノーシス

大腸メラノーシスは、主に便秘薬の常用により大腸粘膜に色素沈着が起こる病気です。症状はありませんが、便秘が悪化することが多いため、内視鏡検査で確認された場合は適切な治療と生活習慣の改善が必要です。

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群は、急激な腹痛と激しい下痢というイメージがありますが、便秘を起こすタイプ、下痢と便秘を繰り返すタイプ、膨満感が強く出るタイプもあります。ストレスがきっかけで症状が出ることが多く、放置するとQOL(生活の質)が低下しますが、専門医の治療で大幅な改善が期待できます。

大腸カメラ検査の流れ

1ご予約

ご予約大腸カメラ検査は、必ず検査前に医師の診察を受けていただきます。
検査前の詳しい問診はもとより、症状によっては必要に応じて採血や腹部レントゲンなどの検査を行い、長い間便秘で悩まれている方などは便通改善などの治療を行い、安定してから検査を実施します。
また、検査前には便をきれいにする必要があるため、外来診察後に前処置薬の説明と検査予約を行います。

2前日

前日検査前日20時までに食事を済ませ、その後は検査終了まで絶食となります。食事は消化しやすい柔らかいものを少なめに食べるようにしましょう。
食事の準備が難しい場合は検査食の購入も可能です。水分は透明な水か薄いお茶を摂取してください。事前にお渡しした下剤は夕食後に服用し、便秘がひどい方は一週間前から飲むことがあります。

3当日の朝

当日の朝朝食は摂取できませんが、水分は糖分を含まない水か薄いお茶のみ可です。
下剤は医師の指示通りに服用し、腸内を空にしたら、検査開始の30分前までに来院してください。院内で下剤を服用する場合は、指定された時間に専用のお部屋で服用を始めます。

4ご来院

ご来院受付後、検査着に着替えていただきます。 鎮静剤を使用する場合は、点滴を行い、検査直前に鎮静剤を投与します。
鎮静剤を使用した日は、自転車やバイク、車の運転ができないため、公共交通機関やご家族の送迎で来院してください。

5検査

検査検査時間は通常20分程度ですが、ポリープ切除や組織採取がある場合は30分程度かかることもあります。
鎮静剤を使用した場合は、検査後にリカバリールームで1〜2時間程度安静にしていただきます。

6結果説明

結果説明検査結果は、医師が撮影した画像を使って説明しますので、分かりにくい点があればお気軽にご質問ください。
組織採取やポリープ切除をした場合の病理検査の結果は、約1~2週間で分かります。

大腸カメラ検査前後の食事

大腸には通常、便が溜まっています。大腸がきれいでないと、検査に時間がかかり、正確な診断ができない場合や、検査を受けられないことがあります。そのため、検査前日から食事制限などの準備が必要です。

大腸カメラ検査3日前から

消化に悪い食べ物や過度のアルコール摂取は控えてください。

大腸カメラ検査の前日

検査前日は、遅くとも21時までに食事を済ませてください。夕食は、消化に良いもの(うどん、おかゆ、具のないスープなど)を選び、肉、油物、きのこ、豆、野菜、種のある果物(スイカやキウイフルーツなど)は避けてください。水分摂取については特に制限はありませんが、水、お茶、スポーツドリンクのみでお願いいたします。

大腸カメラ検査当日

検査当日は食事を摂らないようにしてください。水、お茶、スポーツドリンクは飲んでも構いません。また、常用薬は検査予約時の指示に従って服用してください。

大腸カメラ検査後

基本的に食事制限はありませんが、2~3日の間は消化に良い食べ物を選ぶようにしましょう。
組織採取やポリープ切除をされた方は、当日は消化の良い食べ物を摂るようにしましょう。アルコール類や香辛料などの刺激の強い物の摂取は控えるようにしてください。

大腸カメラ検査の費用

検査項目 1割負担 3割負担
大腸カメラ(診察代含む) 2,000円前後 6,000円前後
大腸カメラ+病理組織検査 3,500円前後 10,000円前後
大腸カメラ+ポリープ切除(1臓器) 15,000円前後 26,000円前後
大腸カメラ+ポリープ切除(2臓器) 16,000円前後 30,000円前後
大腸カメラ+ポリープ切除(3臓器) 17,000円前後 33,000円前後

*病理組織検査とは、大腸の組織を一部採取し、がん細胞の有無や炎症の程度などを病理専門医に顕微鏡で調べてもらうことです。
*検査中に使用する薬剤の種類や点滴、鎮静剤使用の有無により、料金が前後することがあります。
*大腸内視鏡ポリープ切除術は、点数改定による施設基準を満たし、短期滞在手術とさせていただいております。
*大腸内視鏡ポリープ切除術は「内視鏡手術」の扱いとなりますので、民間の保険会社に加入している方で条件を満たす場合は、保険金の請求が可能です。大腸内視鏡ポリープ切除の費用負担が少なくなりますので、加入している保険会社にお問い合わせください。
なお、当クリニックには入院設備はございません。手術は全て「日帰り手術」扱いになりますのでご了承ください。
*大腸内視鏡検査を受けられる方には、検査1週間前までに診察や前処置薬の説明のため一度ご来院をお願いしております。
*内視鏡検査や手術に関わる費用はクレジットカードでのお支払いが可能です。

よくある質問

大腸カメラはどのくらい痛いですか?

大腸カメラ検査における痛みの感じ方には個人差がありますが、多くの方は「軽い不快感」程度と感じます。腸の曲がり角を通過する際に軽い圧迫感や張りを感じることがありますが、当院では鎮静剤を使用してリラックスした状態で検査を受けられるため、痛みをほとんど感じない方が多いです。必要に応じて、痛みを抑える対策を取っています。

大腸カメラは苦しいですか?

大腸カメラ検査中に感じる苦しさは、主に腸内に空気を入れることで腸が膨らむ際の圧迫感です。しかし、鎮静剤を使用することで、ほとんどの方が眠っているような状態で検査を受けられ、苦しさを感じることなく検査が終了します。また、最近の機器は性能が向上しており、よりスムーズで負担の少ない検査が可能です。

大腸カメラを楽に受ける方法はありますか?

大腸カメラ検査を楽に受けるためには、鎮静剤の使用が有効です。鎮静剤を使用することで、意識がぼんやりとし、検査中に痛みや不快感をほとんど感じません。また、事前の腸の準備(腸内をきれいにするための下剤の服用)をしっかり行うことも、スムーズな検査を受けるために重要です。検査前に十分な説明を行い、不安を軽減できるようサポートいたします。

女性なので大腸カメラが恥ずかしいです。

当院では、女性患者様が安心して検査を受けられるよう、女性スタッフが検査のサポートを行います。また、プライバシーに配慮した検査環境を整えており、恥ずかしさを感じずに受けていただけるよう心がけています。事前にご要望をお知らせいただければ、できる限り配慮いたしますので、ご安心ください。

大腸カメラの検査はいつわかりますか?

大腸カメラ検査の結果は、検査終了後に医師がその場で説明します。ただし、ポリープの切除や組織検査(生検)を行った場合、詳しい結果が出るまでに1〜2週間ほどかかることがあります。結果が出次第、医師より詳しくご説明いたします。

大腸カメラの検査後に仕事はできますか?

鎮静剤を使用しなければ、検査後にすぐに日常生活に戻ることが可能です。ただし、鎮静剤を使用した場合は、検査後にしばらく眠気やふらつきが残ることがあるため、検査当日は仕事や運転などを控え、できるだけ安静に過ごしていただくことをおすすめします。

大腸カメラの検査後に出血があることはありますか?

大腸カメラ検査後、ポリープの切除や生検を行った場合、少量の出血が見られることがありますが、通常は自然に止まります。ただし、出血が続いたり、大量の出血がある場合は、すぐに医師にご連絡ください。

大腸カメラ検査は何歳から受けるべきですか?

大腸カメラ検査は、50歳以上の方や大腸がんのリスクが高い方(家族歴がある方など)には定期的に受けることが推奨されています。ただし、40代から検査を始めることで、早期発見や予防に繋がるため、症状がなくても早めに受けておくと安心です。

大腸カメラでポリープが見つかったらどうなりますか?

当院では、検査中にポリープが見つかった場合、その場で切除が可能です。入院の必要はございません。また、組織検査を行い、良性か悪性かを確認します。ポリープが発見されても、早期に対処することで大腸がんの予防に繋がります。
※ポリープの状態によっては、提携病院をご紹介する場合があります。